CD BabyがAI音楽を禁止する理由
CD Babyの禁止方針には、3つの懸念があります。第一に著作権の不確実性です。Thaler v. Perlmutterで示された人間による著作者要件の下、米国では完全にAI生成された作品に著作権を付与できません。明確な法的人間著作者のいないコンテンツを、CD Babyは保護・ロイヤリティ徴収できません。第二に権利コンプライアンスです。AI生成サービスは著作権で保護された素材を使って学習している可能性があり、CD Babyが独自に確認できない侵害リスクが生じます。第三にプラットフォームパートナーの要件です。ストリーミングプラットフォームがAI方針を厳格化する中、CD Babyはリスクを全面的に避ける方針を選びました。
CD BabyにAI音楽をアップロードするとどうなる?
CD BabyはAIコンテンツの違反について、3つの結果を示しています。
- トラックがすべてのストリーミングプラットフォームから削除される
- アカウントが終了される可能性がある
- 未払い収益が保留される可能性がある
Warning CD BabyはAIコンテンツを積極的に特定します。申告せずにAI音楽をアップロードすると、カタログ全体とアカウントへのアクセスを失うリスクがあります。
これらの罰則は、初回審査でAIコンテンツが検出された場合にも、配信後に判明した場合にも適用されます。CD Babyの取り締まりは遡及的です。過去に配信されたトラックも、後からAI生成と特定されれば取り下げられる可能性があります。
CD BabyではAI支援音楽とAI生成音楽は違う?
CD Babyの方針は、この区別においてTuneCoreより厳格です。TuneCoreは「100% AI生成」の作品を拒否しますが、「人間の創作を高める」AIは認めます。CD Babyの禁止はAI生成コンテンツ全般を対象とします。CD Babyが受け付けるAIに近いコンテンツは、元の作曲と演奏が完全に人間によるもので、AI制作ツール(マスタリング、ミキシング、ステム分離)だけを使った音楽です。AIを制作ツールとして使うことと、コンテンツ生成に使うことは異なります。
AI音楽クリエイター向けの代替案
AI生成音楽を配信したい場合、次のディストリビューターは条件付きで受け付けています。
| ディストリビューター | AI方針 | 主な条件 |
|---|---|---|
| DistroKid | 受け付ける | なりすまし禁止、大量スパム禁止 |
| RouteNote | 受け付ける | AIツールのリンクが必要 |
| LANDR | 受け付ける | 申告が必要、月12曲まで |
| Amuse | 受け付ける | MetaとYouTube CIDを除外 |
| UnitedMasters | 受け付ける | 明示的な制限の記載なし |
DistroKidはAIコンテンツへの制限が最も少ないディストリビューターです。RouteNoteは収益の15%を分配する無料プランを提供しており、初期費用なしでAI配信を試すクリエイターに向いています。
CD Babyを完全に避けるべき?
AI音楽については、はい。コンテンツの質や商用利用ライセンスの有無にかかわらず、CD Babyは適切なディストリビューターではありません。一方、AIツールをポストプロダクション(マスタリング、ミキシング)だけに使う従来型のミュージシャンにとって、CD Babyは有効な選択肢です。リリース数が少ないアーティストには、1回払いの料金モデルがサブスクリプションより経済的な場合もあります。区別は明確です。CD Babyはコンテンツ生成ツールとしてのAIは禁止しますが、制作ツールとしてのAIは受け付けます。